梅雨明けの入道雲が見えたある日
昨年大腿骨骨折して、人工関節の手術した90才の母。
数ヶ月は、杖を付き不自由な生活だったが、
見事な復活を遂げた。
今や、以前と変わらぬ生活に戻って、普通に歩いている。
脅威的な回復力だ。
高齢者は、そのまま寝たきりになる例が多いが、
介護申請しても、介護度2~1になり介護サービスの利用を
ことごとく跳ね除け、今や立派な1人暮らしだ。
戦争を経験した昭和1桁レベルの凄さに圧倒されっぱなしだ。
但し、腰の曲がり具合と耳の遠さは半端ないが・・
先日も、恒例のコメ作りを止め、一角を畑にした田んぼ周りの草刈りに
駆り出されて、梅雨明けの炎天下の中、
草刈り機と除草剤散布にいそしむシニア夫婦がいた。
汗まみれでよれよれだが、夫は普段から体を鍛えているので、
体力は残っているが、プール掃除以来肉体労働の連続で、
熱さと疲労で息絶え絶えになっているシニア女子約1名。
痩せても枯れても60代は、やはり60代。年齢にはやはり勝てない。
それなのに、母との会話で、姉の話になった時、
『働きもしないで・・』
と言った一言に、倒れそうになった私である。
姉は、60代の後半だが、65才近くまでパートで働き、
後は、40代の独身長男の収入と年金と土地収入で生活しているが、
それで、老後は充分なはずだ。そりゃあお金はいくらあってもいいが・・
70才近くで幾ら人手不足な世の中でも
雇う企業はないだろう?
『60代でもう仕事はないって。
私だっていつ辞めてもいい年だよ』と言うと、
『ここら辺の人は、60でも70でも皆仕事しているよ』
『・・・』
『・・・』
『・・・』
母の信念だと一生働け!と言う事か?
生涯現役。とは輝かしい言葉だが、間違えて雇われても、
お荷物だった。ともあり得る。