母も働き者だったが、常にお金に苦労する人だった
だったと言ってるが、95歳で未だ健在である。
亡くなった父や姉を看取り、その後に2人の遺産を
譲り受けたが、
まさに『貧乏人が一気にお金が入ると散財する』の典型版だった。
贅沢品に浪費した訳ではないが、
後何年住めるかわからない家をリフォームしたり、
信仰している宗教にのめり込み、定期口座を次から次へと解約し
貢ぎまくったのである。
私ともう1人の姉が "何かおかしい?"気づいた時には、
認知症が進行していた。
その頃には、年金が入ってくるとすぐ下ろしてしまい、
光熱費が引き落とし出来ない状態になっていた。
今更ながらだが この度々定期を解約する母を不審に思った行員が
オレ詐欺だと なぜ?止めてくれなかったかと思う。
しかし、親としては一生懸命私達姉妹を育ててくれた。
結婚しても、困った時は助けてくれた。
現在は、私達が強制的に入れた有料老人ホームで過ごしている。
コロナ禍や、帰宅症候群が強かったので入居してから約2年会っていないが
職員さん達の話や時々送られてくる写真などで、
元気に過ごしているらしい事がわかる。
老後資産を使い果たした母を恨んでみたり、
認知症になる前の母を懐かしく思い出したりと
私の中では、どちらの感情も交差する。
やはり、親子同じ穴のムジナで自分も母の様な人生をたどるのかも知れない。